
1 「債権法」ってなに?
第24.1 「債権法」ってなに?
● 「債権法」ってなに?
Q・巷では「債権法改正」が取りざたされていますが、そもそも「債権」とか、「債権法」とかいうのは何ですか。
A・「債権」というのは、他人から金銭や物、労務などの給付を受ける権利をいい、それを規律する法律が「債権法」です。
例えば、AさんがBさんに、腕時計を3万円で売る約束をして、その履行期を今月末と定めたとしましょう。
この合意によって、AはBに対し、3万円を請求する権利を、BはAに対し、腕時計を請求する権利を、それぞれ取得します。それらの権利が「債権」です。
しかし、履行期前に、腕時計がどこかに紛失してしまった場合には、それぞれの権利は一体どうなるのでしょうか。
また、Bが3万円を支払うことができなくなった場合はどうなるのか。
遅延損害金はいくら請求できるのか。
今月末に無事履行はしたが、買った腕時計が壊れていた場合はどうなるのか。
売買契約を解除するにはどうしたらいいのか、等々。
そのような債権の内容や、法律関係について規律するのが「債権法」です。
例えば、AさんがBさんに、腕時計を3万円で売る約束をして、その履行期を今月末と定めたとしましょう。
この合意によって、AはBに対し、3万円を請求する権利を、BはAに対し、腕時計を請求する権利を、それぞれ取得します。それらの権利が「債権」です。
しかし、履行期前に、腕時計がどこかに紛失してしまった場合には、それぞれの権利は一体どうなるのでしょうか。
また、Bが3万円を支払うことができなくなった場合はどうなるのか。
遅延損害金はいくら請求できるのか。
今月末に無事履行はしたが、買った腕時計が壊れていた場合はどうなるのか。
売買契約を解除するにはどうしたらいいのか、等々。
そのような債権の内容や、法律関係について規律するのが「債権法」です。
Q・なるほど。人と人との合意によって生じる権利を債権というのですね。
A・人と人との「合意」(これを「契約」ともいいます)によって生じるほか、交通事故による損害賠償請求権のように、不法行為といった「事実行為」などによって債権が生じる場合もあります。
Q・債権法というのは、どの法律に規定されているのですか。
A・主な規定が「民法」にあり、その他、関連する多くの特別法が制定されています。
● 明治以来の抜本的な改正
Q・どうして債権法の改正が議論されているのですか。
A・今の民法は明治時代に制定されたものです。
それを抜本的に見直して、現代にマッチした新たなルールを作ろうとしていることから、大きな議論となっているのです。
それを抜本的に見直して、現代にマッチした新たなルールを作ろうとしていることから、大きな議論となっているのです。
Q・確かによく考えて見れば、私たちの生活はさまざまな「契約」によって成り立っているし、不法行為が問題となる事故が起こったときの対処についても、どのようなルールとなっているかは、重要な問題ですね。
今回の民法改正では、どのような点が議論されているのでしょうか。
今回の民法改正では、どのような点が議論されているのでしょうか。
A・改正は多岐にわたっています。
私たちの生活に大きな影響を与えそうなものとしては、
(1)消費者保護という観点の導入
(2)時効や法定利息など、債権法の基本的ルールの変更
(3)現代社会に対応した契約類型の導入
などといった点が挙げられます。
私たちの生活に大きな影響を与えそうなものとしては、
(1)消費者保護という観点の導入
(2)時効や法定利息など、債権法の基本的ルールの変更
(3)現代社会に対応した契約類型の導入
などといった点が挙げられます。