1 内容証明郵便が届いたら

第20.1 内容証明が届いたら

● 内容証明郵便が届いた!どうしたらいい?

 

Q・先日、突然、「貸金100万円の支払を請求します。1週間以内に支払わない場合には法的措置をとります」という内容証明郵便が届きました。
 そもそも内容証明郵便というのは何なのですか。

● 書かれた内容を証明するわけではない!

A・内容証明郵便は、誰が、誰に、いつ、どのような内容の手紙を出したかを、郵便局(日本郵便株式会社)が証明してくれるものです。
 あくまで「郵送」した事実を証明するもので、書かれてある「内容」が正しいものであることを「証明」するものではありません。


 

● 内容証明郵便が利用されるケースは…?

 

Q・内容証明郵便は、どのようなケースで利用されるのですか。

A・「郵送」した事実を証明する必要がある場合です。
 例えば、契約の解除や取消し、クーリングオフといった、法律上の効果が発生する重要な意思表示を行ったことを、きちんと証拠に残しておく必要がある場合に、内容証明郵便が用いられます。


 

● 強い意思を示す場合にも用いられる

 

Q・他にはどのようなケースがありますか。

A・相手に対し、こちらの意思・意向等をきちんと、また強く表明したいとき、また、それを証拠として残しておきたいときなどに、普通郵便ではなく、内容証明郵便が用いられます。


 

● 相手の要求に従わないと…?

 

Q・「1週間以内に支払わなければ…」と書いてありますが、支払わないとどうなるのですか。

A・内容証明郵便自体には、法的な拘束力はありませんので、支払わなかったからといって、そのことにより、直ちに財産の差押えを受けるといった心配はいりません。
 ただ、相手は「支払わないと法的措置をとる」とまで書いているので、あなたから何の返答もなければ、実際に訴訟を起こすなどの法的手続きをとってくることも十分に考えられます。
 あなたの側にも、「既に全額返済した」「金額が違っている」など、言い分があれば、ひとまず相手に、その旨を返答して、話し合いをしたほうがよいでしょう。

Q・こちらにお金の余裕が無くて、支払えないという場合は、どうしたらいいでしょうか。

A・裁判を起こされ、給与の差押えなどを受けたりしても面倒です。
 ひとまず連絡を入れて、支払いを猶予してもらうとか、分割払いなどの話し合いをする努力をして下さい。