
1 生活保護の概要
第18.1 生活保護の概要
● 生活保護とは
Q・生活保護の不正受給など生活保護に関するニュースが取り上げられることが少なくありません。
一口に言うと、生活保護とはどのような制度ですか。
一口に言うと、生活保護とはどのような制度ですか。
A・生活に困窮する人に、「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するため、困窮の程度に応じて保護費を支給する制度です。
日本国憲法25条が、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定めた「生存権」を、実質的に保障するための制度のひとつです。
日本国憲法25条が、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定めた「生存権」を、実質的に保障するための制度のひとつです。
Q・「健康で文化的な最低限度の生活」とは具体的にどのような生活をいうのでしょうか。
A・厚生労働大臣が様々な要素を考慮して、その基準となる「保護基準」を定めています。
具体的には、
(1)まず、地域の生活様式や物価などを考慮して、市区町村単位で、6つの等級を定め、
(2)その上で、家族構成(人数や年齢)、医療や介護を要する状況の有無
などに応じて、具体的に保護基準が定められています。
このように、地域や家族構成などの様々な事情から定められるため、保護基準はとても細かいものになっています。
具体的には、
(1)まず、地域の生活様式や物価などを考慮して、市区町村単位で、6つの等級を定め、
(2)その上で、家族構成(人数や年齢)、医療や介護を要する状況の有無
などに応じて、具体的に保護基準が定められています。
このように、地域や家族構成などの様々な事情から定められるため、保護基準はとても細かいものになっています。
Q・生活保護を受けた場合、どのくらいの支給を受けられるのですか。
A・保護基準で計算される最低生活費の額から、生活保護を受ける人の収入額を差し引いた差額が「保護費」として支給されることになります。
収入としては、働いて得られた賃金のほか、年金などの社会保障給付、親族による援助なども含まれます。
そのため、生活保護を受けている人に支給される保護費は、各世帯(各人)ごとで異なってきます。
収入としては、働いて得られた賃金のほか、年金などの社会保障給付、親族による援助なども含まれます。
そのため、生活保護を受けている人に支給される保護費は、各世帯(各人)ごとで異なってきます。
● 生活保護世帯数は右肩上がり
Q・実際に生活保護を受けている世帯(人)は、どれくらいいるのですか。
A・厚生労働省が発表した報告によれば、
平成28年8月の時点で、生活保護を受けている世帯数は、163万6636世帯、人数でいうと214万6143人です。
平成28年8月の時点で、生活保護を受けている世帯数は、163万6636世帯、人数でいうと214万6143人です。
Q・214万人というと、日本の総人口の約1.7%、つまり約60人に1人が、生活保護受給者となりますね。
A・214万人というと、日本の総人口の約1.7%、つまり約60人に1人が、生活保護受給者となりますね。