法律相談Q&A 
2 消費者問題の具体例

第12.2 (3)消費者問題の具体例③

● 内職商法・モニター商法などの悪質商法

 

Q・先日、電話で、「当社の教材でパソコンの技術を身につけると、当社が紹介する仕事を自宅で内職できます。年間100万円の副収入が得られますよ。教材は50万円ですが、いかがですか」と、パソコン教材の購入勧誘を受けました。
 教材購入費用が高額なのですが、悪質商法の可能性はありますか。

A・はい。消費者に一定の利益を得られると思わせて、そのための教材代金等を負担させる悪質な販売方法は、消費者センターなどに年間8000件以上も相談されています。
 もちろん全てが悪質商法というわけではありませんが、実際には仕事がほとんど紹介されなかったり、様々な理由をつけて仕事に対する支給額を減らされるなど、当初から詐欺目的のケースも多く存在しますので注意が必要です。

Q・他にはどのような手口の悪質商法がありますか。

A・モニター商法と呼ばれる悪質商法によるトラブルも多く発生しています。
 これは、「この商品を購入して、その使い心地を毎月レポートしてもらうと月額5000円を返金します」などと言って、高額商品(美容器具や健康器具である場合が多いです)の購入を勧誘してくるものです。
 これも、レポートに対して様々な理由をつけられ、実際には返金がされないという悪質商法である可能性が高いといえます。

Q・悪質商法だと気づかずに契約してしまった場合、どう対処したらよいですか。

A・内職商法もモニター商法も、いずれもクーリング・オフ(契約の解除)の対象となっています。
 契約書面を受け取ってから20日がクーリング・オフ可能な期間ですので、早めに弁護士などに相談するようにしましょう。


 

● 旅行中のトラブル

 

Q・旅行会社に海外ツアー旅行を申し込みました。
 パンフレットでは、豪華スィートルームによる宿泊が予定されていたのですが、実際の宿泊場所は普通の客室でした。
 楽しみにしていたのでとても残念です。
 旅行会社に対して、何か請求することはできますか。

A・スィートルームと普通客室との宿泊代金の差額を請求したり、せっかくの旅行を台無しにされたことに対する慰謝料を請求したりすることが考えられます。
 ただし、客室手配ミスの原因が、旅行会社ではなくホテル側にあったときは、旅行会社に対して差額や慰謝料の全てを請求をすることは難しいでしょう。

Q・旅行会社は「旅行の申込みがあってからすぐにスィートルームを手配した。普通客室になってしまったのはホテル側のミスで、当社に責任はない」と言い張っています。このような場合は、旅行会社からは一銭も支払われないのでしょうか。

A・いいえ。航空券と宿泊がセットになった、いわゆるパック旅行の場合、契約の中に標準旅行業約款という細則が定められており、旅行業者に責任がない場合であっても、旅程の変更に対して一定の補償金が支払われます。
 宿泊機関の変更や、宿泊機関の種類の変更の場合には、旅行代金の1~2%が補償金として支払われます。
 なお、天災などの特別な事情による変更の場合は支払われません。

Q・ツアー旅行中、全員参加の記念撮影があったのですが、撮影用の足場が古く不安定だったため、転倒して骨折をしてしまいました。旅行会社に責任を追及することはできますか。

A・ツアー中、旅行会社は旅行者の安全に配慮する義務があります。
 旅行会社が足場の安全性を確認しないまま、旅行者を不安定な所に誘導したのであれば、旅行者は治療費等を旅行会社に請求することができます。

Q・ツアーの行事とは関係なく、ホテルの階段で転んで怪我をした場合も同じように旅行会社に責任を追及できますか。

A・いいえ。日常生活で起きるような怪我や病気が、ツアーとは無関係に発生しただけの場合は、旅行会社に責任を負わせることはできません。

Q・旅行中の怪我や病気に備えるには、どうすればよいでしょうか。

A・海外では日本の健康保険証を使うことができませんので、高額の治療費が発生する場合があります。
 海外に旅行に行かれる際には、旅行傷害保険に加入しておいた方が安心です。
 出発前に旅行会社に保険の内容を問い合わせてみてください。

悪質な事業者とのトラブルに巻き込まれた場合は、消費生活センターや弁護士などの専門家に相談するのがよいでしょう。
 最寄りの消費生活センターについては、国民生活センターのホームページ
ご覧下さい。