法律相談Q&A 
3 養子縁組

第10.3 養子縁組

● 養子縁組

 

Q・祖父母が自分の孫と養子縁組をすることはできるの。

A・成年に達している者は、養子をとることができるとされている。
 尊属(父母、祖父母、おじおばなど)や年長者を養子とすることはできないが、自分の孫や、姪、甥などを養子とすることは可能だよ。
 ただし、配偶者(夫、妻)のある者が縁組をするには、その配偶者の同意を得る必要があるよ(配偶者とともに縁組をする場合や、配偶者が意思を表示することができない場合は、その同意は不要)。

Q・養子縁組はどのようにすればいいの。

A・養子縁組届を、届出人の本籍地または住所地の市区町村に提出することによってできるよ。
 ただし、養子となる者が15歳未満の場合は法定代理人(通常は実親)が子に代わって縁組の承諾をすることができる。
 また、未成年者を養子とする場合は、家庭裁判所の許可を得る必要があるよ(自分または配偶者の直系卑属〈子や孫など〉を養子とする場合は、家庭裁判所の許可は不要)。


 

● 養子縁組の効果・戸籍

 

Q・養子縁組をすると、どのような効果があるの。

A・届出が受理された日から、養親の「嫡出子」(法律上の婚姻をした夫婦間に出生した子)の身分を取得するとされている。
 実の子と同じだから、親の相続人となるし、互いに扶養義務が生じることになるよ。

Q・戸籍はどうなるの。

A・原則、養子は養親の氏を称することになるので、
 (1)養親が戸籍の筆頭者及びその配偶者である場合には、養子は養親の戸籍に記載され、
 (2)養親が戸籍の筆頭者及びその配偶者でない場合には、養親は養子とともに新戸籍を作ることになる、
 (3)ただし、婚姻によって氏を改めた者(多くは妻)が養子になった場合には、養親ではなく、婚姻中の氏を称するものとされている(離婚した場合は、養親の氏を称する)。
 (4)婚姻によって氏を改めなかった者(多くは夫)が養子になった場合には、養親の氏を称することになり、その結果、養子にならなかった配偶者も、養親の氏を称することになる。

Q・養子縁組をした場合、実の親子関係はどうなるの。

A・実の親子関係はそのままだよ。だから、実親の相続権も失うことはない。
 戸籍には、養親のほかに、実親の記載も残るよ。


 

● 特別養子縁組

 

Q・実の親子関係が終了する制度があると聞いたけど。

A・「特別養子縁組」という方法をとった場合には、原則、実親を始め、実方の血族との親族関係が終了することになるよ。
 この場合は、家庭裁判所の許可を得る必要があり、許可を得るには、
 (1)養親となる者は、配偶者のある者でなければならない、
 (2)夫婦ともに養親とならなければならない(夫婦の一方の嫡出子を養親とする場合はこの限りではない)、
 (3)養親となる者の一方は25歳以上、他方は20歳以上である必要がある、
 (4)養子となる者は原則として6歳未満であること(8歳未満で、6歳に達する前から養親となる者に監護されている場合は、この限りではない)、
 (5)養子となる者の父母の同意が必要(父母が意思を表示できない場合や、父母による虐待など、養子となる者の利益を害する場合は、同意は不要)、
 (6)父母の監護が著しく困難または不適当などの、特別の事情がある場合で、子の利益のために特に必要があると認められること、
 (7)養親となる者が養子となる者を6か月以上監護した状況を考慮しなければならない、
 といった厳しい要件を満たす必要がある。

Q・安定した家庭で実子同様の監護養育を行うことを目的としているのね。
 戸籍の記載はどうなるの。

A・この場合は、養親の氏で養子の新戸籍ができ、その新戸籍から養親の戸籍に入ることになる。
 父母欄には養父母の氏名が記載され(実父母の氏名は記載されない)、続柄欄には、その夫婦の子の出生の順序に従い、「長男」「二男」など、実子と同様に記載されるよ。