法律相談Q&A 
2 派遣労働

第8.2 派遣労働 (4)派遣の期間、派遣終了後の直接雇用

● 派遣の期間

 

Q・私はA社(派遣元)からB社(派遣先)の総務課に派遣された派遣社員です。もともと1年の契約でしたが、契約更新により、すでに2年半になります。
 派遣の期間については、何か決まりがありますか。

A・平成27年の法改正によって、派遣期間の仕組みが大きく変わりました。
 派遣期間については、次の2つの制限が設けられることになりました。
 ①派遣先事業所単位の期間制限
 ②派遣労働者個人単位の期間制限

Q・①派遣先事業所単位の期間制限とは何ですか。

A・派遣先の同一の事業所に対し派遣できる期間は原則3年が限度であることです。
 もっとも、派遣先の事業所の過半数労働組合などから意見を聴くことによって、3年を限度に延長することができます。
 なお、派遣先の事業所の過半数労働組合などから意見を聴くことによって、延長してから3年後に、再び延長することもできます。

Q・②派遣労働者個人単位の期間制限とはなんですか。

A・同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位に対し、派遣できる期間は3年が限度であることです。
 あくまでも「同一の組織単位」に派遣できる期間が3年ということですから、たとえば、組織単位を変えれば、同一の事業所に引き続き同一の派遣労働者を派遣することができます。
 もっとも、この場合、①派遣先事業所単位の期間制限の要件もクリアする必要があるため、派遣先の事業所の過半数労働組合などから意見を聴き、期間が延長されている必要があります。

Q・そうすると、私の場合には、どうなるのでしょうか。

A・①派遣先事業所単位の期間制限から、
 期間が延長された場合において、かつ
 ②派遣労働者個人単位の期間制限から、
 別の組織単位に変更(総務課から別の課に異動すること)された場合には、
 3年を超えて派遣先に勤務することが可能となります。


 

● 派遣終了後の直接雇用

 

Q・上記の期間制限のルール上、延長して働くことが難しそうです。引き続きB社で働く方法はありますか。

A・その場合にB社が引き続きあなたを使用するには、派遣ではなく、直接雇用を申し込む義務があります。
 また、3ヶ月の「クーリング期間」をはさめば、その後の派遣受け入れは新たな派遣受け入れとみなされますので、B社は再び派遣労働者を受け入れることができます。
 そのため、その3ヶ月間だけは、派遣社員としてではなく、アルバイトとして直接雇用するという脱法的なやり方をしている例もあるようです。

Q・B社が直接雇用を希望した場合、私は正社員となるのですか。

A・そうとは限りません。
 B社からは、嘱託社員や契約社員として雇用したいという申し込みがなされる場合もあります。
 B社から提示される労働条件をきちんと確認するようにしましょう。

Q・B社が直接雇用を申し込んだ場合、A社がそれを拒否することはできますか。

A・登録型派遣(派遣元に登録して、労働者派遣の期間だけ派遣元との雇用契約が締結される形態のもの)の場合は、派遣の終了に伴い、あなたとA社との雇用契約も終了します。
 したがって、B社の直接雇用の申込みを、A社が拒否することはできません。
 常用型派遣の場合は、派遣が終了しても、あなたとA社との雇用契約は継続します。
 この場合、あなたがB社と雇用契約を締結するには、A社との雇用契約を解消する必要がありますので、A社との雇用契約の内容を検討する必要があります。