法律相談Q&A 
5 個人再生

第5.5 個人再生

● 個人再生とは

 

Q・毎月の返済金を確保できないという場合、「自己破産」以外に「個人再生」という手続きを使えると聞きましたが、これはどういうものでしょうか。

A・債務の一部(最低額100万円)を原則3年(最長5年)で返済し、残額を免除してもらうというものです。


 

● どういう人が個人再生を利用するか

 

Q・個人再生は、どういう人が利用したらいいのでしょうか。

A・一言でいうと、自己破産はできない、したくない、という人です。
 例えば、住宅ローンを抱えた人は、自己破産をすると、その住宅自体を失うことになります。しかし、住宅ローン以外の債務が減額できれば、住宅ローンはそのまま(あるいは返済スケジュールを多少見直して)返済を続けることができる(続けたい)という人は多いです。
 住宅を手放さずに生活の再建を図ることができるというのが個人再生の特徴といえます。

Q・それ以外の人はどうなのでしょうか。

A・それ以外にも、
 (1)職業上の資格制限があって、自己破産はできないという人(警備員や生命保険の外交員など)や、
 (2)一定の財産を有しているが、それを処分することができない人(解約返戻金のある生命保険に加入しているが、解約はしたくないという人や、仕事で必要な車を処分することができない人など。ただし、解約返戻金や車の査定が20万円以下の場合は、自己破産の場合でも、解約や処分の必要はありません)
 などは個人再生を考えてみるといいでしょう。


 

● 個人再生の場合の返済金額

 

Q・債務の一部を返済すれば、残額が免除されるというのは魅力ですね。返済はどれくらいすればいいのでしょうか。

A・住宅ローンなど一定のものを除いた債務の額によって異なります。
 その対象となる債務が、
 100万円以上500万円以下の場合の返済額は「100万円」
 500万を超え1500万円以下の場合の返済額は「債務の5分の1」
 1500万を超え3000万円以下の場合の返済額は「300万円」
 3000万を超え5000万円以下の場合は「債務の10分の1」
 とされています。

Q・住宅ローンのほか、対象とならない債務には、どのようなものがあるのでしょうか。

A・担保権が設定され、それにより弁済が見込めるもの、例えば、加入している生命保険の貸付制度による借金や、抵当権が設定された事業資金の借入金などは、減額の対象とはなりません。
 税金や罰金なども対象とはならないので注意が必要です。


 

● 多少の資産がある場合

 

Q・一定の財産を有している人も、個人再生が利用できるとのことでしたが、その場合、持っている財産は処分しなくて済むのでしょうか。

A・処分する必要はありません。
 ただし、上記で返済額とされた金額を超える財産がある場合には、少なくともその財産分を返済額とする必要があります。


 

● 安定した収入が必要

 

Q・問題は、それを原則3年(最長5年)とする返済計画が立てられるかどうかですね。

A・安定した収入があることが条件となります。
 しかし、例えば債務が500万円であれば返済額100万円で済みます。3年返済なら月約2万8千円、5年返済なら月約1万7千円です。
 利用価値は大いにあるといえます。