
8 自転車事故
第2.8 自転車事故
● 自転車事故の急増
Q・自転車と接触、転倒した高齢者が死亡するといった事故を耳にします。うちの高校生の子も、ものすごいスピードで自転車に乗っているので心配です。自転車事故はどれくらい起こっているのですか。
A・被警察庁の調べによれば、自転車が当事者となった交通事故は、平成27年の1年間で約10万件、交通事故全体の約2割を占めています。
Q・どうして自転車事故が多く発生しているのですか。
A・自転車の性能が向上し、スピードが出やすくなったたことも考えられますが、自転車に乗っている人が交通ルールをよく知らなかったり、守らないという利用実態も目立っています。
● 自転車も自動車等と同じ交通規制を受ける
Q・自転車はどういった交通規制を受けるのですか。
A・自転車は運転免許がいらず、子どもから大人まで、誰でも自由に乗れるため、あまり法的規制については意識されていません。
しかし、道路交通法上、自転車は自動車と同じ「車両(軽車両)」として、自動車やバイクと同じ交通規制を受けることになります。
しかし、道路交通法上、自転車は自動車と同じ「車両(軽車両)」として、自動車やバイクと同じ交通規制を受けることになります。
Q・具体的にはどのような規制があるのですか。
A・例えば、
(1)自転車も車両ですから、原則として車道を通行する必要があります。
歩道を通行できるのは、標識等によって通行できる場合や、通行の安全を確保するため等、例外的場合とされています。
(2)車道は、左側を通行しなければなりません。
(3)歩道を通行する場合は、歩行者優先で徐行しなければなりません。
(4)その他、交差点での信号遵守はもちろんのこと、飲酒運転や二人乗り、並進は禁止されています。夜間はライトを点灯させなければなりません。
(1)自転車も車両ですから、原則として車道を通行する必要があります。
歩道を通行できるのは、標識等によって通行できる場合や、通行の安全を確保するため等、例外的場合とされています。
(2)車道は、左側を通行しなければなりません。
(3)歩道を通行する場合は、歩行者優先で徐行しなければなりません。
(4)その他、交差点での信号遵守はもちろんのこと、飲酒運転や二人乗り、並進は禁止されています。夜間はライトを点灯させなければなりません。
● 自転車事故の刑事・民事上の責任
Q・自転車で事故を起こし、人を死傷させた場合にはどうなるのですか。
A・過失等があれば、刑事上は、重過失もしくは過失致死傷罪になります。
民事上は、損害賠償責任を負います。
民事上は、損害賠償責任を負います。
Q・相手に大けがを負わせたり、亡くなったりした場合には、損害は甚大です。自転車には自賠責保険のような制度はないのですか。
A・もともと自転車は危険性が高くないので、自賠責保険のような強制保険制度はありません。
Q・時として損害が高額に及ぶような自転車事故に、私たちはどのように対処したらよいのですか。
● 「個人賠償責任保険」等への加入を確認しよう
A・万が一のことを考えて、「個人賠償責任保険」に加入しておくことが大切です。
Q・それは、どのような保険ですか。
A・自転車事故に限らず、日常生活上の事故で他人に損害を与えた場合の損害賠償責任を担保してくれる保険です。
こうした保険は、自動車保険や火災保険等に特約として付けられていることが多く、自分でも気づかないことがありますので、一度確認しておくとよいでしょう。
また、子どもさんが私立学校に通ったりしている方は、入学時に保険加入手続がとられている場合がありますので、ご確認下さい。
こうした保険は、自動車保険や火災保険等に特約として付けられていることが多く、自分でも気づかないことがありますので、一度確認しておくとよいでしょう。
また、子どもさんが私立学校に通ったりしている方は、入学時に保険加入手続がとられている場合がありますので、ご確認下さい。
Q・それ以外の保険というのはありますか。
A・「自転車総合保険」に加入している場合や、また、TSマークが貼付されている自転車には「TSマーク付帯保険」が付いていますので、この場合も被害者の損害をてん補してもらえます。
Q・自転車に乗る場合にも、こうした保険に入っておくのが大事だということですね。
A・そのとおりです。